皆さんは、JAL（JL）の経営破綻の記憶が強く残っている世代でしょうか？
それとも国内線ファーストクラスをANAより安価に設置して、良さげな機内食の提供を始めた「JALが一番！！」派ですか？
そんなJALに乗り慣れてる、JALが一番と豪語されている方、機内サービスに違和感を感じた事はありませんか？
違和感のない方はこの10年位の利用者ですネ。
実は今のJALは昔を知る人からすれば、全くの別物です。
本当に本物の良さ、日本人らしさが光っていたのは破綻前までなんです。
ファーストクラスラウンジに「寿司が出た、凄い」と喜んでますか？
ANAに先だって3種の握り寿司を始めたのはナイスアイデアです。
ただ、ネタがそれなりで鮪だけであんなに多くの赤色があると驚きました。
だって、JALはずっと握り寿司を出し続けてたんですよ。
それもデカい寿司桶を十段、二十段、客から足りなんて言われる恥ずかしい事がないようにと、Fラウンジは狭かったものの、でーーーんと寿司桶がのさばってるのがJALでした。
ネタは3種かって？
そんな訳ないでしょう、ウニ、イクラ、アワビなんでもあった。
機内で「違和感」の簡単な見分け方を教えましょう。
機内にはCAを統括するボスが居ます。
入社したての赤ちゃん猫、数年の子猫、10～20年のお姉さん猫、
そして、ボスのお母さん猫です。
現在、JALのチーパー（チーフパーサー）は年長者でも40後代半〜50代初めではないでしょうか。
破綻当時のお母さん猫であるチーフパーサーは、全員切られてしまいました。残ってるのは当時の20-30代後半だけなんです。
切り方は無理矢理に近く、会社から辞めてくれとは強く迫れず、評価の良くないCAから切ろうとしていた。お母さん猫の入社当時は選ばれし民のみで、難関大受験よりも厳しく、大げさに言うなら宝ジェンヌ並みだったんじゃないでしょうか。
そんな強靭な精神を持つ「上品猫」は、隣で焼いてるサカナを盗んでサザエさんに追いかけられるなんて事態を起こしません。
困った会社は「減点法」を採用しました。
皆が成績の良いお母さん猫なのでマイナスポイントを見つけるのも一苦労だったでしょう。実はコレ、P（パイロット）も同じでした。
そこでも生き残った「お母さん猫」を長距離路線にアサインしない手段にでます。来る日も来る日も「成田⇄台北」の日帰りのみ。
それが意味するのは、給与が下がるだけでなくショムニのような状態。
JAL歴が浅い方や知らない方には想像しがたいかも知れませんので、分かりやすく説明しましょう。
破綻当時のJALの台北路線に乗ると、子猫CAや姉さん猫CAはいません。保安要員・サービス要員として機内を舞うのは、女豹や雌ライオンと進化したお母さん猫のみ。
どのCAもマーベリックです、一人で立派に獲物を確実に捕えます。
腹を減らした子猫への世話は食事だけではなく、客に噛みつく時の強弱から学ぶ甘噛みもお母さん猫に厳しく教わる。
そんな雌ライオンだらけの機内は、普段なら絶対見られない光景です。
象やグリズリー、バイソンの様な、ふてぶてしいPAXに立ち向かえる動物界の清楚な制服をまとった最強ハンターです。
強いだけではありません。
長距離路線の機内で眠れずに本を読んでいると、後ろから温かいオシボリを首に当ててくれて、
「お母さんが揉んであげる、これで少し眠れますよ。」
って、昭和の優しさが溢れる機内でした。
ある時は余ったからと、キャビア丼作ってくれたり、ギャレーで一緒にシャンパンを飲みながら
「ウチの娘もらってよ」と本気で迫ってきたり、、。
Pだって負けてません。
喫煙者はご存じでしょう、日系機内が完全禁煙になったのは2000年4月1日。
それ以降は完全に吸えないはずなんですが、「コックピット」という一部の例外があったんです。
ファーストクラスに乗ってると、おじちゃんPがコックピットに招き入れてくれて一緒に隠れタバコするんです。そこで仲良くなると、現地に着いてからホテルも同じだったりするのでご飯食べたり、夜の街で・・。
ふた昔以上前だから、もう時効でいーでしょ。
じいちゃんがパイロットだった、ばあちゃんがCAだった。
そんなアナタは、久しぶりに話す時間を持ってみて下さい。
力強く元気だった日本の素晴らしさ、昭和版モンスターハンターの必殺技を笑顔で沢山教えてくれますよ。
今では考えられない事が多い機内でしたが、する方もされる方も
その加減を感じ取って互いに近づく、そんなかぎ分けが出来た。
チーパーの「目配り・気配り・心配り」は、教わるもんではなく野生の感覚とセンスのなせる業なんです。
今は鼻が利かない人が増えすぎて、それに合わせる世の中の方が驚きです。
そんな雌ライオン達も日を追うごとに一人、また一人と去って行く。
台北線の往復で帰国し、花束を手にして帰路につく姿をみると、
ああ、最後の狩りだったんだと胸が締めつけられました。
最後は彼女達を応援したい一心で、毎週「台北発券のノーマル券」を使い、アメリカへ飛んでました。アメリカの行き帰りで週に2往復4便の台北線に乗れるので、機内のコメントレター（当該便CPが会社へ手渡す客からの要望書）もその度書いてました。
「僕がずっとJALのファーストクラスを利用してるのは、彼女達が居るから、彼女達にお世話になってJALが大好きになったからです、だから長距離線に戻して下さい。」
と一生懸命書きました。
それを読んだ雌ライオンは、いつの間にか狩を忘れた優しいお母さん猫の表情に戻り涙を流すんです。
お母さんの涙ってズルいですよネ。
それをもってしても会社は他の方法を選ばなかった、、。
さて、前回の続き「運賃の比較」をやりましょう。
どう比較したらいーかな。
日系好きな人、米系好きな人、料金に興味がある人、OTAと比べたい・・。
善人ぶって皆にい～顔するには全部やるしかないか！！
先ず「HNL」（ホノルル）行の比較と言っても、LH（ルフトハンザ）やTG（タイ国際航空）は飛んでません。
就航会社をインプットしてないアナタ用に「TYO」からのキャリアをみてみましょう。
東京出発「TYO→HNL」のフルサービスキャリアは4社になります。
慣れてくると料金検索前から、航空会社の手の内である残席数を見る事で大まかな料金を頭ではじき出せます。「下位クラス」が存在しないのに、わざわざPCやアプリで運賃を出す手間を省けます。
省けるようになる前の基礎が大事なので、それまでは手軽なアプリで料金を計算させる行為に慣れておくと良いです。いざという時に入力・手順で戸惑ったり、引っ掛けるポイントがあるのか、どこまでの利便性を提供しているのかが分かります。それではANA以外の3社の運賃計算をしてみしょう。
JALでもセールという「仕込み作業」が始まっているようです。
それもANAより一日長くしていて流石、新生鶴丸は昔の様な軽快に飛べる翼がないようです。余裕がないんです。
国際線はJAL派！！の方は新人さん・中堅マイラーが多いのでしょう。
破綻で路線は半減、以遠権フライトも放棄してしまっていて、昔のANAのような寂しいラインしか残っていません。
アライアンスがあってもAAを除いてはアジア・ヨーロッパがとてつもなく弱いです。だから単純往復販売に力を入れないといけません。
流石はJAL、地方の主要都市発まで網羅して客の事を考えてる！！
そう思ったアナタは、価格とお得度・微々たるマイルにフォーカスし過ぎて、キャリアが持ってる武器がどのように商品戦略に使われているかをご存じない、駆け出しの10年マイラーなのでしょう。
ここで「国内線」を強調してる意味が分かりますか？
経営破綻でJALが失ったのは東京・大阪・名古屋・福岡発の多くの国際線だけではなく、元から少ない国内線も手放さざるを得なかった。
その代表的なものが「大阪⇔福岡」「名古屋⇔福岡」等の地方都市間を結ぶ路線です。
そう言えば、新千歳はないものの「ANAのセールとの違い」で強調している路線が、大阪・福岡・名古屋ですネ、なんでだろう、、。
ものは言い様、良く見せる表現はアナタも得意なはずなので分るでしょう。
東京⇔地方、主要地方都市間のフライトが少ないから、それさえも総動員しないとANAには敵わないんです。
さあ、検索結果が出ました。
ちっこい赤札が付いてる「往路：50500円 / 復路：57500」円が
「検索した時点」での最安値みたいです。
航空券は24時間、世界中に流通販売している商品なので、1秒後にはなくなっている事もよくあります。余裕をかまして「大丈夫だろう」はアナタの勝手な思い込みです、渇望してる時は迅速に決定しましょう。
その判断に納得するために、ツールを使いこなす準備が重要です。
＜ 167190円 ＞
JALの最安値は、昨日の記事で出したANAのHNL往復料金＜ 172530円 ＞と比べると安価になってますが、KIX（関西空港）で乗継ぐ必要があります。
裏も見えたんじゃないですか？
地方から国内線を追加（ADD ON）して喜ぶ人もいれば、東京在住なのに
KIX乗継し、面倒を5000円で相殺する人もいる。
安いのが本当にいいのかはアナタの判断。
売る側のキャリアは、ケチでうるさい客におもてなしをしてる風を装う。
あまり怒らないで下さいネ、どちらが狸か狐かもアタナの主観でしかありませんから、他人様への主張は控えめに！！
今日も4000字も書いてしまい、丁寧過ぎて5、6時間も費やしトレーニングが中途半端です。他のキャリアとの競合は、次回にしましょう。
極う。
